剛欲異聞の追加要素感想

※ネタバレ&やや辛辣注意

まあ、悪い意味で想像通りだったというか…
本編があんな出来なのに追加要素だけ突出して面白いなんてこと、あるわけないよねー。

根幹のゲームシステムがダメなんだから、ゼロから作り直さない限り面白くなんかならないよねー。

気を取り直してストーリーの話。
一年かかってようやく自機になれた饕餮サンが主人公。

落ちてきたヤマメをなんとなくボコって罵ったり、
鬼には鬼の流儀があることを教えられたり、
忠犬ガラスと心温まる触れ合いをしたりする旅でした。
お空には確かに大型犬的なかわいさがあるからね…
ガチ恋距離でみこみこ道案内を要請する図。
地の底から紅魔館までわざわざ一緒に飛んでいったんだろうか…
それはただの日焼けじゃん?
ラスボスが尊大椅子女なのはまあそうだろうなという感じ。
本編では椅子に座ってふわふわしているだけだったので、いろんなモーションを見せてくれて嬉しい。
強キャラと見せかけてやられモーションもちゃんとある
そんな隠岐奈の芸人魂
これはバグって地面に刺さり斜めになる隠岐奈
たまにはジャギジャギな隠岐奈もかわいいね♡

隠岐奈のラスペが無駄に長くてダルかったのでEASYに切り替えて適当にクリア。
意外な感じのエンディングでした。やっぱストーリーはいいんだよなあこのゲーム。
グラフィックもかわいいし、アレンジ曲も統一感があって聴き惚れますね。
じゃあ何がダメってそりゃ…

操作性が悪いってわけじゃないんですよ。ボタン押したらちゃんと反映されるしね。
ただ、そうやってボタンを押して出てくる技にいちいちクセがありすぎる。

普通の2Dアクションゲームなら、キャラが攻撃するときに勝手に横や上に移動する技はまず入れない。少なくとも通常技にはなくて、カスタムでつけられるリスキーな技としてあるのがせいぜい。キャラは元の位置のままパンチなり武器なり魔法なりを繰り出して、移動したいときは十字キーで歩く。無敵時間を発生させる技は回避技(ローリングとかダッシュとか)にして、攻撃技とは別項にする。
ホロウナイトとかデッドセルズみたいな気持ちいい2Dアクションゲームは大体こうなってる。

このゲームを作った人には、どうして世の中の2Dアクションがみんな似たり寄ったりの操作なのか、いま一度考えてみてほしいですね。それが一番動かしやすくて楽しいからですよ
移動と攻撃とジャンプと地上ダッシュと空中ダッシュと回避技と滞空を綯い交ぜにした、シンプルと不便を履き違えたような操作システムは、少なくとも自分はもう勘弁です…

饕餮に限って言えば、頼むから勝手に昇竜拳を出さないでほしい
普通の攻撃(前進したりジャンプしたりしない)を連続で繰り出す、その程度の事すら行えないシステムはただのストレスの塊なのん
入力不可時間とか移動技とか着地硬直とか、半端に格ゲーの文脈を受け継いでしまってるのがマイナスにしかなってないのよね~


もうちょっと不満(辛辣なので反転↓)

このゲームにおける、継続的かつ徹底的な違和感は、一言でいえば調整不足のせい、もうちょっと言うならアイデアの精査不足によるものだと思いました。
「弾幕にグレイズで突っ込んで消せるようにしよう!」「村紗といえば錨だから錨を活かしたワイヤーアクションにしよう!」「饕餮は液体を吸収すればするほど強くなるようにしよう!」と、通常のアクションゲームから外れる仕様を思いついたはいいものの、そのアイデアを万人受けするクオリティまで調整できる技術力も納期的な余裕もなかったがゆえに、この残念な結果になったのではないでしょうか。いや納期的な余裕はあったか。あんなに延期したんだもんね。今回の饕餮ルートや剛欲な挑戦を実装するのにも丸一年かかったもんね。なんにも良い方向に調整されてなかったけどね。

せめて普通の2Dアクションゲーム同様の無難な仕様にしていれば、多少至らない部分があっても一応はそれなりに快適に遊べるゲームになっていただろうに、なぜ身の丈にそぐわない特殊なシステムのゲームにしてしまったのかが謎。システム面では本当に一切褒められる部分が無いです。イージーやチュートリアルの実装が遅すぎてライト勢には避けられ、そもそもの出来が悪いので2Dアクションガチ勢も近寄ってこないという、本当に信仰心を抱えた東方ファンしかやらないであろうゲーム。レビュー等を見る限り、ルナナイツなどは原作を知らない人にもそれなりにプレイされているようだが、このゲームはどうだろうか…

完全オリジナルのゲームであればどんなものを出そうが開発者の勝手だが、人気版権の公式ナンバリング(しかもガッツリ有料)である以上、こんな人を選ぶゲーム性にするべきではなかった。シナリオやキャラを人質にされている以上、自分の目で東方新作を確認したいファンは度重なる延期に耐え、そしてこんな出来のものでもきちんとクリアしなければならない。こんな出来のものでも。

まあ文句あるなら改善点を書けよって話なので何か書こうと思ったが、無理だ。このゲームはもうどこかをちょっと直すとかその程度の調整でどうにかなる出来じゃない。
強いて言うなら、こんなゲームは開発しないのが一番の正解だったのではないでしょうか。