今年遊んだゲーム(2024)

🗼真・女神転生Ⅴ Vengence

メガテン5の完全版。Steamに出してくれて、ありがとう。

無印版のストーリー「創世の女神編」に新シナリオ「復讐の女神編」を加え、1種のクソシナリオが遊べるゲームから2種のクソシナリオを遊べるゲームへと進化を遂げた。進化かな、これ?
言いたいことはいっぱいあるが…今年一番のめり込んだゲームであることは間違いない。一応聖地巡礼もしたし。

プレイ日記も書いていた

取らないことを推奨


🗼シナリオ:☆☆☆☆☆

ま、なるわな…
ライターの力量、方向転換、資金不足、納期のデーモン…そして俺だ
理由は何でもいい

今北産業の精神

描写不足、テンポ最悪、カタルシス皆無、因果消失、口だけの説明、駆け足な畳み方…褒められる部分が一切存在しない最悪の脚本。このゲームを大手を振っておすすめできない最大の理由が、この真面目に考えるだけ時間の無駄なシナリオである。
ムービーシーンは見るだけ無駄なので飛ばし、虚無の案内看板でしかないNPCにも話しかけず、自分の仲魔とボス戦攻略の事だけ考えて進めることを推奨。それがきっと一番コスパ良く楽しめる。

ボス達のシナリオ上の意義も薄く、突然現れては「先の展開」というお宝を守る門番として立ち塞がるだけの存在であるため、「知らない奴が出てきたら殺す」の精神で何も問題なくシナリオが進む。
なんてローコンテクストでグローバルなゲームなのだろう。流石は令和のATLUS。感動しちゃうね。なんなら台詞すらいらない気がしてくる。みんなウキー!とかギャー!とか鬨の声を発しているだけでも問題ないだろう。

アオガミは悪くないよ。
だってそんな選択肢なかったじゃん

分岐も殆ど無いので、殺戮以外の手段など考慮する必要はない。
選択肢にシナリオを変える力は無いのでA連打でいいし、
どのムービーも大体同じ流れなので見る必要はない。
君はこのゲームに真摯に向き合わなくてもいいし、向き合わなくてもいい。

“感動”という事象の表面だけ掬い取ったような女神転生

ツッコミどころのないシーンの方が少なく、またその破綻したシーン同士すらまともに連結されていないため、「何かが起きている」ということだけボンヤリとは分かる。そんなボンヤリ時間が続いていたと思うと、いきなり万古の神殿だの至高天だのに飛ばされ大した縁も無いボスを殴ってクリアになる。

このゲームで学んだことは、大人の事情はつまらないゲームを作る、ということだけ。
人間はどう生きたらよいだろうか?
とりあえず、予算の無いプロジェクトで大作ゲームを作ろうとする無茶な会社には所属しない方がいいだろう。


■創世の女神編

このシナリオを大マップごとに四つに分けるとすると、

港区主人公がナホビノ化し、タオユヅル太宰と共にベテルに所属することに
品川学校が悪魔に襲われ一部の生徒が魔界へと攫われたため救出、サホリ死亡
千代田東京駅前から魔王城に入り、混沌の魔王軍を倒す (←急に何!?)
台東ベテルの各支部の頂点と戦い、3つのカギ (←急に何!?) を奪い至高天で内ゲバ。
→ルシファーを倒しエンディングへ

言っちゃ悪いがチグハグで、それぞれの繋がりが弱いように思える。
一応「唯一神の死により解放されたナホビノ化」という事象に根差してはいるが、それがなんだというのか。学校、二つの東京、混沌の魔王軍、座、多神教、各支部辺りの概念が取っ散らかっててノイズすぎる。混ぜてすらない闇鍋だ。

また、どう考えても尺の案分が不適切。世界の理をも変える神魔の頂上決戦を描くシナリオの折り返し地点でした事が、生徒数人の救出といじめられっ子の死亡確認って、スケール的におかしいでしょう。そもそもこれだけのテーマを書くのに大マップが4つしかないのも問題。資金と納期がない?あっそ…

ダアト化した東京とシャカイナグローリー製の東京が二つあることもあまり活かせていない。なぜならシャカイナグローリー製の東京がほぼ登場しないから。世界が若干魔界化して悪魔が現れたことに対して、東京都民の皆様が無関心すぎる。学校の存在意義も弱い。東京以外にも、出てきたと思ったら大した意義も無くそのままフェードアウトする要素がかなり多く、「出そうと思ったけど時間なかったからこんなもんでいいよね」で放置された部分がそこらじゅうに見られる。妖精の集落、オダイバのエジプト支部、バアル周り、国津神など。

こうした中途半端なお話は大体サブクエに送られているが、それはちゃんと誠意を以て本編に組み込めよ…と言いたくなる。ロキとイズン、デメテルとアルテミス、コンスとアモン、アマノザコ等、サブクエ送りにされた結果持て余されている感のある悪魔たちが勢揃い。一応は、それぞれの属す神話の補強として出てきているんだろうに。

ほんとだよ

セフィロトの樹とかグノーシス主義とか、多神教と一神教とか、現実と魔界の二重生活とか、日本神話とか原初神とか各地の英雄伝説とか…色々やりたかったことはあるのだろう。しかしそのどれもが、資金不足なのか開発の問題なのか、断片的かつ魅力に欠ける描かれ方しかしていないため、「理解はできるがつまらない」出来に留まってしまったように思われる。

人修羅や魔人たちも、真Ⅲ好きへのファンサービスという文脈を知らないと組み込み方が唐突すぎてノイズでしかない。 (元はDLCなので深く考えるべきではないのだろうが、本筋外の要素にしてはソフィアが意味深な話をペラペラ喋り過ぎである)
東京受胎や転輪鼓も、出てくるだけ出てきて何の説明もない。

開発としてはこういう風にシナリオを展開していく予定だったんだろうなと思わせる断片だけが至る所に落ちている。まるで朽ち果てた遺跡を見、そこにかつての文明を思い描くような物悲しさ。それがこのゲームのお話を読むとき、常に付きまとう郷愁の正体である。


■復讐の女神編

「良くなった」と言われがちなこちらのシナリオ。「良い」じゃないのだ。

要するに、その評価はあくまで相対的なものである。虚無を極めた創世の女神編よりは良いというだけの話。料理に対して「味がする」「空気よりは美味しい」と褒めるようなもんです。こちとら世界で一番美味しいものを食べたいっていうのに。デビサバ1は世界で一番美味しいので是非プレイしてください。間違って2の方買わないでね。

雑な四分割をもう一度。

港区主人公がナホビノ化し、タオユヅル太宰ヨーコと共にベテルに所属することに
(ナアマと接触)
品川学校が悪魔に襲われサホリ死亡、エイシェトに攫われたミヤズを救出、
攫われてきた生徒を妖精の集落で保護する
新宿アグラトと接触、リリスを含む都庁のカディシュトゥを倒すが
ティアマトが復活しアオガミが消失、主人公はツクヨミと合一
台東ベテルの各支部の頂点と戦い、3つのカギ (←急に何!?) を奪い、
至高天にて女神タオor女神ヨーコと合流し、ティアマトを撃破してアオガミを取り戻す
→ルシファーを倒しエンディングへ

創世の女神編の二次創作感のあるシナリオで、元に比べるとキャラクターに重きを置いた描写が多い。創世編と違い、カディシュトゥというまとまりのある敵団体がいるため、カディシュトゥのメンバーと接触していく事で物語の深部へと踏み込んでいる実感が得やすい。そういう意味ではうまくいっている部分もある。特に新宿区・至高天のラストは珍しく盛り上がりのある展開だったと思う。

創世編では主にLCNの3ルートからエンドを選択することになったが (これ以外もある)、復讐の女神編は女神二柱のどちらかに協力しエンドに向かうため、越水ユヅル、ジョカ八雲、アブ太宰は全員途中退場する。新たな活躍の場を得た越水長官はまだいいが、最愛の妹をエジプトの王子様(笑)に取られたまま犬死にするユヅル、彗星で雑に処理されたジョカと何もする気がなくなった八雲、マンセマットの手駒と化したアブ太宰は気の毒である。ま…別にいいけどさ……誰に対しても、なんの愛着もねえ。

他の改善要素としては、一部のサブクエでの選択がルート選択に関係する点、シナリオも人間同士の話やカディシュトゥ絡みの描写を増やすことで多少は濃度が増した点がある。マイナス100点がマイナス80点になった程度の改善ですけどね…。元がアレだもん、多少いじったからなんだよって話。


復讐の女神編と題するだけあって、ヨーコ、タオ、ついでにミヤズにかなり力の入った描写がされているが、正直誰に対しても一切の魅力を感じなかった。せめて追加キャラのヨーコは、何かしらの魅力がある人物に仕立てておいてくれよ。強制加入・頭がアレ・態度悪い・言動もつまらない・バックグラウンドも無意味、じゃどうしようもないよ。P5の真の先祖か?

お、おう…。そうなんだ…。
ヨーコの小学生並の逆張り思考 (精神的に人間とは違う価値観) を、タオによる情操教育 (人間的な価値観) によって改善した…というのが、あの道中会話で表現したかったことだったんだろうか。ヨーコちゃんの成長物語だったんだなー、復讐の女神編は。どうでもよさが天元突破だよ

あとビジュアルに神性を感じない。何を現したいのかすら分からん。ヘンテコなおばちゃん?女神タオの補色になってるのは分かるがお前はタオの逆張りしかできないのか。後ろの、床に落としてベチャってなったイカスミパスタみたいなのは自分でカッコイイと思って浮かべてんのか?制服姿が古臭いのはちゃんと理由があっての事だからまだいいが、ティアマト戦前にこの格好で駆けつけてきたときは変質者かと思いましたよ


その他個人的にかなりトサカに来た要素
・口だけ説明

そうらしいです。決してオーディンゼウスベルゼブブと戦って万古の神殿に入る真っ当なシナリオが実装できなかったわけではないそうです。なおあの三方が都合よく鍵を所持している理由は説明してくれないようです。令和の時代に、カギ集めって…。

デジタル・デビルな説明。ああそうですか…。アティルト界とかいう、グノーシス要素の断片をありがとう。
スクショはないが、チヨダでも同様の説明をしている天使 (天使は電波と相性が良くて云々)がいたが、メガテンの伝統なんで一応言っときますね的な雑さを感じてダッサ!!!ってなった。だってこの情報が役に立つシーンは特にないから。
ベテルの天使が常に情報共有を行っていることの補足なのかもしれないが、しかし個体によって知っていること知らないことが普通にある(魔王城のシーンで顕著)。デジタル情報に接続して電波を拾えるとは、一体。それなら天使同士でお喋りする必要なんてないじゃん。

人となりを他のキャラクターに語らせるやつ、やりすぎ。主にジョカ。
ただでさえ八雲の描写が薄いのに、それをジョカの「八雲はこうなのじゃ」「八雲の考えはこうであるぞ」で説明しようとすな。ジョカ本人の事はほぼ分からないし、実際の描写なく説明されただけの八雲の性格なんてわかるかい。


本筋からは逸れるが、ジョカの喋り方がわざとらしくて出てくるたびに笑ってしまった。こういう口調自体、現代においては非現実的なので、リアリティがどう~とか言うつもりはないが、語調が現代に生きる人の平坦なソレすぎる。本人が脳味噌で考えて絞り出した言葉って感じがしない。「久闊を叙したいところじゃが」とか、意味分かって言ってる?「オワセテヤローゾ」「トドロイテオルゾ」とか、やかましいんじゃ。
この棒読みっぷり、シャドウラビリスの「オマエノイノチモココマデダ」を思い出す…と思ったら同じ声優さんだった。私ってば耳がいいなあ。もっと女傑!!でオバ様!!なキャスティングの方が良かったな…。

隣の八雲も、声と表情と骨格が合ってないんだよな。頬骨が浮いた無表情の軍服男の後ろで、ガタイのいい別人が全身全霊で喋ってるような違和感。力入りすぎじゃない?空回りしてんだよみっともない。他のキャラのボイスが的確なだけに、この2名の終始カンペ読まされてる感は脱力モノでした。

タオ、太宰、越水は「この声しかありえない!!」ってぐらいのマッチ感で好きでした。
主人公は見た目に反して声がハキハキしすぎで、正直ミスマッチだった…。
見せてやる!!!じゃないがな
禍時の時は静かにしなさい

・意味のない選択肢

選ばすなこんなもん

・ムービーがなげえ

プレイ日記の方でも散々書いたけどムービーが長い長すぎる。
↑のサホリとタオのやつなんて10分あるぞ。10分操作させてもらえないゲームをゲームと呼びたくねえ。
厭になるのが、長い上に内容も無いんですよね。全員日本語初学者かって位ゆっくり喋るし、何も言わず何も進まずダラダラ長回ししてるだけのシーンが多い。エフェクトの展覧会?

主人公がテクテク歩いている→なんか揺れたり風が吹く→大仰なエフェクトぶわー→「お前が…ナホビノか…我はなんたらの神○○…お前の持つ力を云々…」→主人公構える→ボス戦開始、みたいなムービーが多い。しかもボス戦前のミニムービーは飛ばせないという。なんなんだよマジで
ムービーの中で激動の展開、とか面白い構図、みたいなのもなく本当にただ会話や登場・鍔迫り合いのシーンをチンタラ映してるだけだから見ごたえも全然無いんですよね。グラフィックは綺麗なんだけど、高級食材で作ったややまずい料理みたいなモンですね。


🗼戦闘・育成:★★★★

現状におけるプレスターンゲーの最高峰として
お墨付きを与えている

戦闘育成面に関しては、自由度の面において確かな正統進化を遂げており、もう手放しでありがとうございますって感じですね…♡ 本当に面白い。

窮屈さや不便さ故の精神的重圧、みたいなものが同社の他ゲーに比べて少ないんですよね。
高FPSの世界でビュンビュン走り回ってシンボルエンカウント、サクサクテンポで戦闘、回帰のピラーでサクッと戻って回復。セーブもいくらでもできるし、遺物や雑魚といった換金要素は月の満ち欠けに合わせてすぐ復活するし。「あともうちょっとやろうかな」ってなる。

緊張感が無いという方もいようが、ゲームは娯楽なんだから、疲れず楽しくやれるに越したことはないでしょう。何時間もダンジョン潜って、雑魚にムドオン喰らって今までの苦労が水の泡、金もカツカツ…みたいな辛さはもう過去においていこうぜ。

とはいえけしてヌルゲーではなく、雑魚もボス戦も、適正レベルであればスリリングでいい塩梅。(※初周の場合)
やっぱりギリギリの戦いが一番いいよねっ

ストーリーボスはともかく、裏ボスは全体的にやり過ぎというか、まずは即死対策!あとはお祈り!みたいな理不尽押し付け系が多かったのでそこまでいい思い出が無い。裏ボスを仲魔にしたいだけならSafetyで全部ぶっ飛ばしてもいい。真面目にやるだけ疲れる。

育成は経験値によるレベルアップの他、香や好感度UPで力体魔速運ステータスが上がるやりこみ仕様。魔導書によるレベル補完、写せ身によるスキル変化など、これまた柔軟でストレスの無いカスタムが行えるのが楽しかったです。好きな悪魔といつまでも一緒に居られる仕様、ありがたい。

ただ、どの悪魔も同程度に強くなれるかというとそんなことは無くて、変えようのない部分である特性・ユニークスキル・スキル適正の部分で明確な差異が出てくる。使える禍時も悪魔によって違ってくるし。元から弱点の多い悪魔だと、そこを補うのに耐性スキルをつけないといけないのでその分不利になる。

まあ、そうじゃないとどの悪魔でも一緒になってしまうしこの辺は仕方が無いですね。ただ、特性ぐらいは合体事故やレア写せ身(?)的なものでいじれても良かったんじゃないかなという思いもある。やり込み要素として。

禍時は、初周では会心と変若水、創生モードでは混沌の荒波をメインで使用。
正直全体的にパッとしないですよね、会心以外の禍時…。
呪毒散布が人修羅戦で有効と聞きましたが試す機会がありませんでした。

人修羅くんに毒を浴びせるなんてできないよ~;;
だからこうしてケラウノスをぶつける


🗼マップ:★★

Q. 崖から落ちちゃったらどうする?
A. もう一度同じルートを通って登る

オープンワールドと思うなかれ、その本質はレトロな一本道の遠回りダンジョンでしかない。目的地に至る正解ルートはいつも一つ!
た、退屈だぜ…。「透明の壁」&「登れそうで登れない崖」に囲まれて正解の道を探すだけの作業でした。マップも見づらいし、VVから追加された雲上視界も見られる範囲が狭く微妙に役に立たない。

通常アクションがダッシュとジャンプしかないってそんなんアリ?令和のゲームとしての自覚が足らんのとちゃう
まあ、このカメラワークでアクションやらされても困るけどさ。崖を登るとかちょっと飛ぶとか、探索を便利にするそういう追加アクションがあるかと思ってましたよ。無かった。半端にマップ上でのアクション戦闘とか入れなかったのはよかったと思う。

とはいえ、そこら中から悪魔の鳴き声がする異様な世界を歩き回る時間はとても楽しかったです。不気味でアンビエントなBGMも相まって、唯一無二の世界観をゴージャスに味わうことができました。
タマチ、テンノウズ、カブキチョウ、ウエノが特に好き。

フィールドを徘徊してる悪魔の種類がもうちょっと多様だったらより良かったかなあ。収録悪魔の数は多いんだけど、合体でしかお目にかかれないヤツが相当数いるんですよね…。漠然と飛んでるか歩いてるか突っ立ってるかのどちらかなのも、生気を感じなくて微妙。
次回作が同路線なら、フィールド上の悪魔がもっとイキイキ動いてるところが見たいですね。関係のある悪魔同士が連れ合って飛んでいたり、天敵の悪魔が来るとビックリして物陰に隠れる悪魔がいたり、月齢に応じて違う動きをする奴がいたり…。


🗼グラフィック:★★★★★★★★

グラフィック班に、ありがとう。
心の底からありがとう。アリガトバリオン…

ムービー中じゃないのもいくつか。
悪魔のグラフィックいいよね…いい…

背景の空気感が好き。
この異様な光景をここまで魅力的かつ多種多様に仕上げているのは凄まじい。
なんとなく、古生代ってこんな感じの空気だったんじゃないかと思う。

ただ、こういう幾何学的背景にシナリオ上の意味があまりないのが片手落ち。
真Ⅲだと、大半の場所は砂漠化&廃墟化した元東京であり、マントラ本営やニヒロ機構・カグツチ塔といった不思議建築は悪魔や氷川によって、カグツチ到達のため計画的に建立されたものであった。
では真ⅤVの、例えばシンジュク御苑にある金色の樹や塔のようなものは何か?てっきり何か説明となる出来事があるものと思ったが、このマップでは何も起こらず説明もない。単に一丁目との境目にマンセマットがいるだけだ。

大半のマップで、空に浮かんでいる白いうねうねやブロックのようなものはなんなのか?真Ⅲ同様に地形が球形の内側になっているとでもいうのだろうか?何故?その必要性とは、いかに。座へと至る儀式を東京でやる理由は?綺麗だが何の意味もない、このゲーム全体に通底する弱点だ。

シャカンや万古の内装…好きだぜ
こういうデザインって普段何してたら思いつくんだろう…


情報量のコントロールがうまくて見やすいUI。
オサレだけがATLUSの本懐じゃねえんだよ!

見てて目が痛くなるとか余計な演出でテンポが悪いとかどこに何があるのか分からないとか字が小さくて読めないとかそういう苛立ちは一切ない。え、今時そんなダメUIのゲーム無いだろって?…………(目を逸らす)

白黒にすると分かりやすいが、残りHP/MP、レベル、属性相性、ステータス、技名などの重要な部分ほど白く目立っている。次にキャラ画像、その次に枠が目立つ。背景は徹底して邪魔をしないように後ろに追いやられている。人間はどんな色覚の持ち主であっても濃度の相対的な関係は同一に認識する。そのため濃度の調整はUIにおける最優先事項になる。

ただ、もう少し作品のカラーみたいなものを決めてそれに沿って色合いを決めても良かったんじゃないかと思ってしまう。創世編なら青、復讐編なら赤…みたいな。良くも悪くも工業製品のごとき合理性があるというか、「判別するためのカラフル」を容赦なく使うので、世界観からはちょっと浮いてしまっているんだよな。全体的にはグレー&ゴールドで統一されていて、変ではないんだけど。
枠も基本的に長方形で見やすいが、少しは掠れ等の表現があった方が、廃墟と化し悪魔が蔓延る東京を走り回るゲームとしては合ってたかも?ロボットゲーならこれでいいかもしれないが。

ちくわみたい

この画面はステータス、キャラ、スキルの3カラム。
枠同士が縦の軸で綺麗に揃っていて、共通の要素を以てまとめられているのが分かる。

水色の線が左カラムの各項目の高さ、オレンジの線が右カラムの各項目の高さ。
縦軸とは逆に、横軸ではなるべく枠同士の高さが揃わないようになっている?
同じ高さのものがあると人間の脳は自然にそれらに共通性を見出してしまうので、関係の無い項目同士が揃わないように敢えて調整したということだろうか。たまたまかもしれないけど。


ムービーは綺麗だが、あまり印象に残る画が無かったように思う。

平面構成的な美しさがあったⅢのカットシーンなんかに比べると、普通過ぎるんですよね…。しかも長いし。

ここなんかは比喩的な描写としてよかったと思うが、いかんせん会話ダラダラ→エフェクトブワー!の単調なムービーが多すぎた。見せ方も説明的というか、何度も言うが普通だった…。


🗼BGM:★★★★☆

間違いなく世界観に合ってはいるものの、好みが分かれそうな音楽。
フィールドBGMは特に。カブキチョウの左右に振ってくる男声鬱陶しいんじゃ

戦闘曲はどれも良いんだけど、なまじ曲数が多すぎただけに印象が分散してしまった感じ。
真Ⅴといえばコレ!みたいな代表曲が無い。強いて言うならhumans, demons, and…なのか?
個人的にはorigin、Qadistu、Beelzebubが好き。