・火山の娘

火山国という西洋風ファンタジー世界で、父親が娘を育成するゲーム。
簡単なミニゲームをやるかコスト値を消費して娘のステータスを上げ続けるだけのシステムで、正直ゲー無といっていい薄さですが、キャラデザの可愛さとゲームプレイのゆるく楽な感じは確かな魅力でありました。唐突なダンジョン要素でみんなもキレ散らかそう!

父と娘の名前は自由に決められる。娘のデフォルトネームがローズなので、なんとなく花の名前をつけたくなり、マグノリア(木蓮属の英名)に決定。B’zにMagnoliaっていう曲があってだな…
これの一番残念な所は、父親=プレイヤーであり、娘=プレイヤーである、という点。
つまりどちらも自分の意思をほぼ持たず、プレイヤーの投影対象として存在する。作中で父と娘が励まし合うシーンが度々登場するが、悲しいことに
父(プレイヤー)「辛いことがあったらいつでもお父さんに言うんだぞ」
娘(プレイヤー)「うん!ありがとうお父さん」
みたいな残酷な独り芝居にしかならないのである。どちらかは完全なNPCにした方がよかったと思われる。
次に残念なところは日本語訳の杜撰さで、典型的なガバ中日翻訳。
そして町で聞こえる子供の声がうるせえ…。一度ならともかく何十回も聴くことになるのでイヤになってくる。ちょいちょいBGMがミスマッチなところがあったり一部のUIデザインがイラストと合ってなかったりと、正直イラスト以外は美的感覚がアヤしい。
あと娘の”傾慕者”とやらが勝手に増えていく世界観がなんというかちょっとヤだな…と思った。
一般庶民のはずの娘に幼児の頃からファンがついて、知らない人から毎日のようにファンレター(内容がキモい)が届くのがステータス…という世界観、シンプルに怖い。文化が違う!

で、このゲームは一応乙女ゲー兼百合ゲーでもある。ゲーム中で一定以上の好感度を得た相手が、性別にかかわらずエンディング後の結婚相手になる。
…んですが、どいつもこいつもキャラの薄いこと薄いこと…。皆せいぜい職業とお悩みくらいしか区別部分が設定されておらず、言っちゃ悪いがハンコ絵なのも相まって似たり寄ったり。髪色がカラフルじゃなかったらマジで区別付かんぞ。

ケンネスとかいう暴の化身
髪が赤いからという理由でハークト、服が赤いからという理由でマークに粉をかけ、最終的にはハークトエンドへ。ケンネスも(少なくとも覚えられるという理由で)結構気に入ってはいたが、カタコト喋りでガッツリ物理タイプという点がデビサバ2のジュンゴの生き写しみたいで笑ってしまった。紫ルートだし、ケンネスにするのも悪くはなかったかも。


この人人気ありそ~~~
実際気になりはしたが、一周目で見るタイプの人じゃなさそうだと思って結局冷やかししかしなかった。緑ルートじゃないし、ワシ…。
・シロナガス島への帰還

吉里吉里Zで開発されたサスペンスADV。絶海の孤島「シロナガス島」に招待された面々は、不思議な洋館で起こる数々の奇怪な現象に飲み込まれ、何かを失い、曝け出し、そして知ることとなる──。
話は私立探偵・池田戦と、その助手(?)にして天才少女の出雲崎ねね子の視点で進む。でまあ、ざっくり言っちゃうとねね子の魅力こそ今作の肝であり、池田のウザさこそ今作のアキレス腱である。もはや話のノイズになるレベルで鬱陶しい池田のヤレヤレ仕草にキミも耐えてみせるがいい!やだ?じゃあいいです…

イケダ=サンはNYで探偵業をやってる経験豊富な日本人で、マフィア含めた各所に顔がきくらしい。
設定盛りすぎ。別に無名探偵でもシナリオ的には問題ないのに。
不審がられることはあるものの、「俺の悪評、か…。やれやれ。どう思われてようが結構だが…」的なノリで「俺のカッコつけ」ゾーンに入り込み出すのが余計にウザい。そんなグレートヒューマンにも拘らず、女らしい云々だの貧乳いじりだの、こいつATLUS製かよみたいなカビ臭い価値観してるのがイヤすぎる。このオッサンを抹消してねね子を主人公にしろ

ただ、池田とねね子の殴り殴られの関係は好き。この二人の、なんだかんだ要石の如く揺らがぬ信頼関係は今作の魅力の一つだと思う。お互いに相手を使う時は使い、任せる時は任せ、いざとなったらもう一方を守るために全身全霊を尽くすという、背中合わせの信頼関係がとてもいい。


危機に陥ると、どちらも相手の名前を呼ぶのがいい。
でも池田とくっつくとかはやめた方がいいと思うな。ねね子ちゃんがいいならいいけど…と言いたいところだけど池田はやめた方がいいと思うなー。やめた方がいいと思う。ごく僅かな選択肢の中から選んだ答えは最適解から遠いものである可能性が高いと思うなー。
池田に飛ばす唾を一旦抑えて感想を書かせていただきますと、テキストはちょっと古のノリがあるもののエッジが利いていて読みやすく、イラストの枚数も多いため臨場感があって非常に完成度が高い作品です。
目的がシームレスに変化&蓄積していくシナリオの構造にはワクワクする。推理も真面目にやらないと悲惨なバッドエンドを迎える羽目になったりするので、やり応えはある…かもしれない。ただ結構超常的な要素が登場するので、ガチガチの推理サスペンスを期待するとズッコけるかも。あと私の嫌いな万能ハッキング展開がありました。チッ!

一応後日談なるエクストラストーリーがあるが、結構な悪ノリ&池田大暴走のシナリオなので、本編以上に人を選ぶと思う。作者の方の性癖に曝露する覚悟がある人はどうぞ。彗星はもっとバーッと動くもんな…
全然どうでもいいんですけどこの作品にはアレックス・ヴィンセント・アビゲイル(通称アビー)がいるので、スタバレプレイ前にこのゲームをクリアできて良かったです。英語圏の名前の幅が狭すぎる…


ねね子が好きすぎてファンアートも描いてたんですけど、元がエッチすぎてエッチな絵しか出力できなかったためインターネットには上げませんでした。私にはその程度の慎みがある
【クリアできなかった】
・SANABI
娘をアレされたお父さんがデケえ鎖を飛ばして夜の街を飛び回る!
人生初のワイヤーアクション。普通にムズくて開始2時間でやめた。
・DAVE THE DIVER

デブのおっさんが知り合いの知り合いの寿司屋のために朝から晩までタダ働きするゲーム。
店で走れば体力制限、泳げば酸素&深度制限、物を拾えば容量制限…。
自由度が高いようで低い、喜びの無いゲーム。チュートリアルで作った寿司を強制的に捨てさせられ、まずそうな熱帯魚で作った寿司はどれも似たり寄ったり、デブのおっさんなのでめちゃくちゃナメられ誰にも彼にも利用され、苦労して作った武器は使い捨て…。やってられっか!
特に寿司屋経営の部分のアッサリ加減には拍子抜け。夜雀食堂を見習え!
・Stacklands

盤上に素材や村人のカードを広げてアイテムや施設を錬成し、どんどん村を発展させていくゲーム。
骨子の部分は面白いので10時間ほどは夢中で遊べたが、この手のゲームでは必須だと思う効率化の仕組みがうまく設計されておらず、進めれば進めるほど同じ作業を繰り返し大量に行う羽目になり、楽しさより億劫さが勝ってしまった。
またこのゲームには時間経過の概念があり、カードを並べている間にゲーム内の時間が過ぎていく。
……のだが、実はいつでも時間を停止して好きなだけカードを並び替えられる便利仕様である。
これが却ってよくない。
「時間を逐一停止して、盤面のカードを整理し続ける」ことが最善手になるため、ちょっと進んではカチッカチッと時間を止めてチマチマ並び替えないとただただ損をするだけになってしまう。このせいで面倒さとプレイ時間が膨れ上がっていく。
またクラフトのレシピも、画面左側に買い物メモのごとくズラーッと文字で列挙されているだけなので、ソートも出来ないし頭に入ってこないしで非常にツラい。色々ともったいない作品だと感じた。